手作り石けんはオイルと苛性ソーダ水を化学反応させる実験のようで作るのも楽しいですよね。学生の頃の化学の授業を思い出します。手作り石けんは様々な材料を様々な配分で混ぜて作るので出来上がりの成分も違ってきます。どのような成分の石けんが肌に良いのか調べたいですよね。そんなときに目に見える数値として表せられるのが「pH」です。出来上がった石けんのphを調べることで石けんは肌にどのくらいの刺激があるのかを調べることができます。
目次
phとはどんな数値?
それでは手作り石けんの成分を見るのに欠かせない「pH」とはなんの値なのでしょうか。pHとは水溶液の性質を調べるための値です。学生の頃にリトマス試験紙で調べた、赤色になったら酸性、青色はアルカリ性というやつです。酸性かアルカリ性かはこのpHの値で決まっています。7が中性そこから数値が大きくなるとアルカリ性、数値が小さくなると酸性です。家庭用洗剤ではpHの数値によっての表示が定められています。0.3未満は酸性、0.3〜6.0は弱酸性、6.0〜8.0が中性、8.0〜11.0が弱アルカリ性、11.0以上がアルカリ性です。
石けんとpHの関係
pHとは何かおわかりいただけたでしょうか。それではこんpHが手作り石けんとどのような関係にあるのかご説明します。石けんはそもそも汚れを落とすものですよね。汚れを落とすには石けんの成分がアルカリ性でなくてはいけません。なんとなくテレビなどのイメージで弱酸性のボディソープの印象から、弱酸性が肌に優しいから手作り石鹸も弱酸性にしたいなと考えがちですが、洗浄力の面ではアルカリ性が良いのです。そもそも、石けんというのは弱アルカリ性の洗浄剤を指す言葉で、石けんが弱酸性になったらそれはもう石けんとは呼ばれません。
手作り石けんの理想的なpH値とは
それでは手作り石けんの一番理予想的なpH値はいくつくらいなのでしょうか?個人個人好みがわかれるところでしょうが、肌への優しさ、マイルドさ、泡立ちの面から一番バランスが良く石けんとして使いやすいpH数値を考えてみましょう。アルカリ性が強ければ洗浄力も強く、泡立ちも良い石けんになります。中性に近ければよりマイルドで肌に優しい石けんになります。かといってあまりにも中性に近いと泡立ちが悪くなっり洗浄力が落ちてしまいます。手作り石けんのpH値で理想的なのは8〜10の弱アルカリ性の範囲です。
弱アルカリ性の石けんを作ろう
それでは理想的なpH値の石けんを作るにはどうした良いのでしょうか。石けんのpH値は熟成具合で変わってきます。石けんを作ったら1ヶ月ほど熟成させますが、その熟成させる期間の長さでpH値も変化します。最低でも1ヶ月は熟成させますがその後は何ヶ月たっても同じかというとそうではありません。1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月とそれぞれの熟成期間の石けんはpH値が全く違うものになります。pH値が違うので使い心地も全く違うものになります。自分で石けんを作った時にリトマス試験紙でpH値を測りながら熟成期間を決めると理想的な弱酸性の石けんを作ることができますね。慣れればだいたいどれくらいの期間で弱酸性の石けんになるかわかってくるでしょう。